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極高真空計 3B-Gauge

極高真空測定子 3B-Gaugeとは

10-9Pa 以下(極高真空)の圧力を正確に測定するためには、測る圧力より1桁以上低い圧力まで測ることが出来る高性能の測定子が必要です。これまで市場に出されてきた極高真空測定子は、測定限界が10-10Pa 程度であるため、残留電流値に細心の注意を払うことが必要でした。残留電流値がわずか 1~2% 変動しただけで、10-9Pa 台では±10% 、10-10Pa 台では±100% 以上の圧力測定誤差が生じるためです。

しかしながら、ほとんどの真空装置では圧力測定値の大きな誤差があることを知ることは困難です。さらに測定限界値付近の誤差は、測定子の感度が変化して誤差が変動する場合(軟 X 線効果)と残留電流変動によって誤差が変動する場合 ESD (Electron-Stimulated Desorption) とガス放出の2つがあり、混同していることになります。一般的に前者の方が影響が大きい傾向にあるため、表示される圧力は実際よりも -10%,-100% と低く表示されます。極高真空を簡単に発生させることは困難であるため、真空度が低めに表示されることは間違った報告や判断でトラブルとなり、場合によっては大損失につながるケースもあります。

このような問題に対し、当面の処置方法としては、残留電流の補正をエレクトロニクス技術を駆使して補正する方法が考えられます。しかし、このような補正は、X 線限界、ESD イオン、ガス放出など、広範囲で且つ細部に渡る配慮が欠かせないため時間がかかり、頻繁に行うのは実用的ではありません。さらに 10-9Pa以下の圧力測定は、フェムトアンペア (fA) 台の極端に微小な電流を計測する必要があり、エレクトロニクス側の性能にも配慮が必要となります。

このような極高真空計測の複雑な問題に対して、最もシンプルで効果的な対処方法は、残留電流そのものが十二分に小さくまた、一般のエレクトロメータや既存の真空計コントローラで充分に計測可能な、高性能の測定子を用いることです。

3B-Gauge は、このような現状に応えるべく、極高真空計測に残されていたここ 30年間の課題を総合的に改善した下記の画期的な性能を持つ新製品です。

3B-Gauge(Licensed by VacLab Inc.)

3bg

測定子 3B-Gauge(Bent Belt – Beam)は、Ion Beamを円筒グリッドの外側から Belt状にして取り出し、240° Bent (偏向)した位置で捕捉します(上右図)。
熱陰極型電離真空計に存在する“軟Ⅹ線”、電子衝撃脱離 (ESD)、“ガス放出“の3つの測定限界を総合的に改善し、10-12Pa台までの圧力測定可能な新しいタイプの測定子です。
電極は、超低ガス放出真空構造材 0.2%BeCu 合金のコンフラットフランジ (ICF70) の中に埋め込まれ、低ガス放出化が図られています(上左写真)。

 
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